延べ面積とは?

建築基準法で定義されてる「面積」は、「敷地面積」「建築面積」「床面積」「延べ面積」「築造面積」と種類が沢山あります。

ここでは、「延べ面積」のうち、「延べ面積」と「容積率算定用延べ面積」との違いについて纏めてみたいと思います。(よく考えれば当たり前の事ですが、私自身も曖昧な部分だったので、、、)

まずは、建築基準法上の用語の定義。

建築基準法施行令 第2条(面積、高さの算定方法) 四号 延べ面積

建築物の各階の床面積の合計による。ただし、法第52条第1項に規定する延べ面積(建築物の容積率の最低限度に係る当該容積率の算定の基礎となる延べ面積を除く。)には、自動車車庫その他の専ら自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設(誘導車路、操車場所及び乗降場を含む。)の用途に供する部分の床面積を算入しない。

ざっくり言うと、

「延べ面積」:各階床面積の単純な合計

「容積率算定用延べ面積」:容積率を算定する場合「延べ面積」から駐車場等の床面積を除いてもOK

「延べ面積」と「容積率算定用延べ面積」の違いは、法文を読まなくても『容積率算定用』と書いてあるので当たり前ですが、、、。

ここで、『「延べ面積」は容積率を算定するときに使うから、基本的に駐車場の面積を除いておけばいいのかなぁ。』と私も考えていました。

が、、、 大前提として、

「延べ面積」は、容積率を算定するとき以外でも使う。

例えば、「300㎡以上の共同住宅は耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。」と定められていますが、この場合の300㎡は「延べ面積」を使うんです。つまり、駐車場等を除いては駄目なんです。

他にも、消防法でどのような消火設備が必要となるかは、延べ面積によって決まります。その他関係法令・条例も然り。この場合も駐車場等を含めた「延べ面積」を使います。

「延べ面積」は、容積率を算定する以外の方が、よく使います。

マンションを大量に建築して国民にマイホームの夢を与えるためか、デベロッパーからの要望によるものか、、、「容積率算定用延べ床面積」は夢とお金の緩和規定なんでしょう。

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